Kostac PLC Programming Software (KPP) 脆弱性情報

2023.09.12

1.脆弱性の概要

Kostac PLC Programming Softwareに複数の脆弱性が発見されましたので、その内容と対処方法をお知らせします。
内容をご確認の上、以下の対処を実施いただきますよう、お願い申し上げます。

2.対象製品

製品名:Kostac PLC Programming Software (旧名称: Koyo PLC Programming Software)
バージョン:Version 1.6.11.0 以前

3.説明

対象のKostac PLC Programming Softwareには以下の脆弱性が存在します。

脆弱性 1) 二重開放

Kostac PLC Programming Software Version 1.6.9.0以前で保存されたプロジェクトファイルにおいて、あらかじめ改ざんされた同ファイルをKostac PLC Programming Softwareで開いたとき、行番号の情報を処理する中で、メモリを二重開放してしまいます。

CWE ID: CWE-415
CVE ID: CVE-2023-41374
CVSS v3: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H ベーススコア :7.8

脆弱性 2) 解放済みメモリの使用

Kostac PLC Programming Software Version 1.6.9.0以前で保存されたプロジェクトファイルにおいて、あらかじめ改ざんされた同ファイルをKostac PLC Programming Softwareで開いたとき、表示列の情報を処理する中で、解放済みメモリを使用してしまいます。

CWE ID: CWE-416
CVE ID: CVE-2023-41375
CVSS v3: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H ベーススコア :7.8

4.想定される影響

脆弱性発生の条件を満たすように該当部分を細工したKostac PLC Programming Softwareのプロジェクトファイルをユーザに開かせることで、情報が漏洩したり任意のコードを実行されたりする可能性があります。

5.解決方法

Kostac PLC Programming Softwareのアップデート

Kostac PLC Programming Softwareを対策済みの以下バージョンに更新いただきますよう、お願いいたします。

バージョン:Version 1.6.12.0以降

Version 1.6.9.0以前で保存したプロジェクトファイルは、Version 1.6.10.0以降で保存し直すことで改ざん防止の機能が有効になります。
もし該当するファイルをお持ちの場合は、セキュリティ強化のため、 保存し直すことを推奨いたします。
なお、Version 1.6.10.0以降で保存したプロジェクトファイルは、Version 1.6.9.0以前では開くことができませんのでご注意ください。

このバージョンは、以下サイトからダウンロードいただけます。

日本語:https://www.electronics.jtekt.co.jp/jp/download/plc/
英語:https://www.electronics.jtekt.co.jp/en/download/plc/

6.謝辞

この脆弱性情報は、下記の方からJPCERT/CC に報告いただきました。

Michael Heinzl 氏